第35回 女難の相

 合間を縫い縫いコラムは続く〜。ということで今回のコラムは突然ですが、「ディリータさんに似合う女性像」であります。本当にまったく突然ではありますが、しかし実は前々から書きたいと思っていたものであったり。暫しの間お付き合いいただければ幸いです。

 さて、ディリータというと、皆様はどんな性格&イメージを思い浮かべるでしょうか。孤独? 裏切り? かっこつけ? 見栄っ張り? 野心満々? 偽悪者? 繊細? おっちょこちょいで鈍感でどこか外している? 無論人それぞれの受け止め方があり、それは他のキャラとて同様。故に人によって思い描く「ディリータにぴったりの女性像」は違うこととは思いますが、しかしひとつだけはっきりしているのは「彼には女難の相が出ている」ということではないでしょうか。不器用なのもあるとは思いますし、思い込み激しいのもあるとは思いますが、これだけは否定できないと思う今日この頃であります。

 その点、ラムザは妙に器用です。器用というと語弊がありそうですが、実に自然で己の持ち味を出していると感じられます。周囲を巻き込みながら動くから、心を深く動かされる人も多い。その鏡としてディリータは存在しているわけで、こちらは周囲を跳ね除けながら動くから、どうしてもとっつきにくく、こちらも構えてかかるしかない。実に対照的です。そのため、ラムザはディリータに憧れもしたし、ディリータもラムザの暴走を止められなかったとは思うのですが、また別の話。結局このふたりはベストコンビじゃないかと結論付けてしまいたくなるのもとりあえずおいといて先へと進みましょう。

 ちなみについでに書いてしまうと、私自身が思い描くディリータの性格とは「意地っ張りで見栄っ張りで臆病で野心家なんだけど割とキレやすく、大胆というよりは繊細で頭脳ゲームが好きで、思い付きでは行動しないタイプ故に前々から思っていたことに対してはすぐ行動に出る(よくもあしくも)。依存されることを望むように見せかけて実は自分が依存型。うまくいけばしゃかりきで頑張れるが、余裕のなさが出るとどんがらがっしゃん」 長っ。依存という言葉が出ましたが、先日見たテレビ番組によると「背中に壁があると頑張れる依存タイプ」という方は少なからずいらっしゃるようで、おそらく彼もそのタイプであると思われます。で、ラムザは「壁を背にして〜」と言っている割には実は壁がなくても大丈夫。もしくは、とっとと背中に壁を用意することができるタイプです。ディリータは背中に壁を作っておいたつもりが、その壁はベニヤ板だったーという感じではないでしょうか。

 で、本題。

 ひとつの結論を出してしまうと、こういうタイプの人にオヴェリアが付いていけたかというとそれは微妙と言わざるを得ません。何故ならオヴェリアもまたこのタイプだからです。しかし彼女の場合はもう少し臆病の度合いが大きく、また、彼女の置かれた立場はディリータよりもさらに複雑。ディリータという壁もまたなんだかすりガラスのようによく分からないといった具合で、そんな二人がお互いに余裕がなくなれば、どうなるかというのはあまり想像したくないところです。

 また、その他のFFTに出てくる女性陣でこの人だったらもしかするとうまくやっていけるのではないかという人は……バルマウフラさんの場合は、彼女が途中で息切れをするか、もしくはディリータを見限る可能性が強いです。ディリータが見限ることもあるかもしれません。そのどちらももしも彼女が選ばず、ディリータが彼女を逃さない&もう少しディリータとの間がビジネスライクでなかったとしたら最高のパートナーシップを築けたのではないかと予想する次第。また、意外にいいかも?と思うのはアルマなのですが、これは彼女が割と母性が強いため。しかも押しが強い。ディリータの雰囲気に負けずにわーっと言える彼女であれば、めげているときにもきっと味方になってくれるでしょうし、聞くか聞かないかは別として助言もしてくれそうです。はい。

 アグリアスやメリアドールは多分ダメ。生理的に受け付けないことが予想されます。レーゼは受け付けない以前にそういった対象からスルーしそうで、ラファは……ラファはどうでしょうか。うーん。難しそうだ。
 もし仮にディリータがもう少し大人で、もう少し勇気があって、かつ、第1章が長ければ意外にミルウーダとの相性は良かったのかもしれないとここまで書いてふと気が付きました。ケンカや仲たがいもいっぱいするでしょうし、劇画のような雰囲気になるかもしれませんが艱難辛苦を乗り越えて戦っていくことはできたかもしれません。妄想すぎ?

 ということで、ディリータにお似合いだと思う女性像をパターン別に割り出してみました。基本は、ディリータは振り回されるくらいで丁度いいということでしょうか。

1. 元気でしっかり者な妹タイプ

 なんだか変な響きですね(?)。ティータよりはアルマのタイプの方がディリータの場合にはよいと思われます。たとえディリータがティータタイプの子を潜在的に好みと思っていても、あなたにティータは渡せない。元気で、しっかりしていて、能動的なタイプの方がいいと思われます。

2. 同年代でケンカ腰

 要するにポンポンポンポン頭を使わずに言い合えるタイプ。しょっちゅう怒ってそうですが、年を経れば非常にいい関係となると思います。いかが。

3. 何も聞かないお姉さま or 何も聞かない街の方

 しかし1と2は現実的ではありません。疲弊してしまった心に1や2は劇薬でもありますから、全てを包み込む3のタイプはED後の彼には必要であったかと思います。でも必要とできたならいいんですが(そこまで心配する筋合いもないんですが)、やはり実際にはこの先女性とは無縁で過ごすことになったのではないかと思う次第です。

 以上、相当妄想が入りましたが、いかがでしたでしょうか。皆様の思う「ディリータにぴったりだー」という女性像、お聞かせいただければ幸いです。

2004.11.22